Nara BLOG

病気の知識、対策、予防法等書いています。基本的に難しい内容を噛み砕いてわかりやすく要約した内容になっています。

人間が経験しうる痛み1位「尿路結石」について。

みなさんこんにちわ、奈良岡です。

 

今日は題名のとおり尿路結石についてまとめていきたいと思います。

 

f:id:naratsune:20190515205916j:image

 

 

人間が生きているうちに経験しうる痛みでダントツで1位と言われる尿路結石。昔から、「七転八倒の苦しみ」とか「想像できない痛み」と表現されるほどです。突然の激痛に、あわてて救急車を呼ぶことも少なくありません。なりたくないですよねぇ。

詳しく知っていきましょう。

 

 

 

目次

 

 

 

 

 

 

尿路結石とは?

f:id:naratsune:20190515205945p:image

 

腎臓などにできるシュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムなどのかたまりのことです。腎臓から尿管、膀胱、尿道という尿の通り道(尿路)にできるため、総称して「尿路結石」ともいいます。

結石は、腎臓にあるあいだはほとんど痛みはありません。ところが結石が腎臓から細い尿管へ移動すると(尿管結石)、突然激痛を発するようになります。

 

 

 

尿路結石の原因とは?

 

f:id:naratsune:20190515210015j:image

 

結石は従来、中年以降の男性に多くみられました。ところが最近は若年化が進み、女性にも増えています。その背景には食生活の洋風化、とくに肉類など動物性タンパク質の摂取量の増加が指摘されています。
動物性タンパク質の摂取が、どのように結石と関係しているのか…代表的なシュウ酸カルシウム結石を例にして説明しましょう。
私たちが肉類などを多く食べると、シュウ酸や尿酸などの物質が体内に増えます。このうちのシュウ酸には、カルシウムと結合しやすい性質があります。シュウ酸は腸のなかでカルシウムと結びつくと、便と一緒にからだの外に排泄されます。
ところがシュウ酸の量が多いと、あまった分は尿のなかに出てきます。尿のなかでシュウ酸がカルシウムと結合すると、石のようなかたまりとなって排泄されにくくなり、腎臓に障害を及ぼしたり、尿管を詰まらせることになるのです。
こうした結石の仕組みからわかるように、肉類などの動物性タンパク質を多くとると、体内にシュウ酸などが増え、それだけ結石のリスクを高めることになります。
また、多くの結石にカルシウムが関係していることから、従来はカルシウムのとりすぎが原因のひとつとされました。しかしその後の研究などから、むしろカルシウムを積極的にとることが必要だとされています。それは腸内でシュウ酸と結びつくカルシウムを増やすことで、便として排泄しやすくするためです。
日本人の食生活では、一般に動物性タンパク質の摂取量が増えているのに対し、カルシウムは必要とされる摂取量に足りていません。このことが結石を増やす大きな要因となっています。

 

 

 

 

 

 

尿路結石になりやすい生活習慣

 

f:id:naratsune:20190515210219j:image

・肥満傾向
・運動不足
・総タンパク質・動物性タンパク質・脂肪の摂取過多
・カルシウムや牛乳摂取頻度の低下
・野菜・海藻類の摂取頻度低下
・甘味飲料・清涼飲料水の摂取頻度が高い
・夕食中心の食生活(特に動物性タンパク質の摂取)
・夕食から就寝までの時間が短い

 

 

 

 

 

尿路結石にならないために

 

 

 

 

1日2リットルを目標に水分補給

f:id:naratsune:20190515210301j:image

 

尿路結石を予防するために大事なことのひとつは、水分をたくさんとって、おしっこの量を増やすことです。おしっこの量が多いほど尿が薄くなるため、結石をつくる物質も溶けやすくなり、おしっこと一緒に排泄されやすいからです。普通、1日の尿量は1.2リットルほどですが、尿路結石の予防には、尿量2リットルが理想的です。食事以外で水分を2リットル以上とるようにしましょう。お茶類でとる場合には、シュウ酸の多い玉露や紅茶は避け、番茶や麦茶、ほうじ茶といったシュウ酸の少ないものにしましょう。ウーロン茶にもシュウ酸を多く含む種類のものがあるので、大量に飲むのは避けたほうが無難です

 

 

カルシウム結石であっても、カルシウムは積極的に摂取

 

f:id:naratsune:20190523232129j:image

 

尿路結石の約9割はカルシウムを含む結石なので、カルシウムの摂取は控えたほうがよいと思われがち。しかし、実際はその反対です。カルシウムをとると、腸の中でシュウ酸と結合し、便と一緒にシュウ酸を体外に出す働きをするので、結石予防に役立つのです。カルシウムは、乳製品、大豆製品、海藻類、小魚などのほか、春菊や小松菜やなどの野菜にもたくさん含まれていますので、1日600mg以上を目安に、いろいろな食品からとるようにしましょう。

 

 

 

 

シュウ酸を多く含む食品を摂り過ぎない

 

f:id:naratsune:20190515210449j:image

シュウ酸を多く含む食品には、ホウレンソウ、タケノコ、チョコレート、ココア、紅茶などがあります。これらをとりすぎると結石ができやすくなるので、とりすぎに注意しましょう。ホウレン草はゆでておひたしにすると、シュウ酸を半分程度に減らせます。

 

 

 

シュウ酸の多い食品はカルシウムと一緒に摂取

 

f:id:naratsune:20190515210621j:image

シュウ酸を多く含む食品は、カルシウムと一緒にとるようにしましょう。カルシウムはシュウ酸が腸から吸収されるのを妨げ、尿中へのシュウ酸排泄量増加を防ぐ働きをします。以下のような組み合わせを参考に。

●ホウレンソウにカツオ節やちりめんジャコをかける
●タケノコはワカメと一緒に煮物に
●チョコレートはミルク入りを選ぶか、牛乳と一緒に食べる
●ココアや紅茶はミルク入りで

 

 

 

 

最後に

 

少し古いですが

「2005年の全国集計では人口10万人あたりの年間罹患率(1年間に尿路結石になる人数)は男性192人、女性79.3人とここ40年で3倍に増加し特にここ10年の増加率が著しく、また、生涯罹患率(一生の内一度は尿路結石になる人数)は男性15.1%,女性6.8%であり、稀な疾患ではありません。」

とあります。

 

尿路結石になったらこうなりますよと分かり易い動画がYouTubeにあがっていましたので、気になる方は是非見てみて下さい。

https://youtu.be/PiklQoh6oDQ

 

 

 

 

 

今日は以上。